新理事長就任の挨拶

新理事長就任の挨拶

挨 拶

NPO法人 祐伸科学教育振興会

      理事長 平山 日和

 今年は祐伸科学教育振興会設立15周年を迎える記念すべき年であります。
 想えば申相祐前理事長が有志と共に<祐伸科学教育振興会>を設立し、暗中模索の中でさまざまな困難を乗り越え、素晴らしい成果を上げて15周年を迎えた喜びは、ひとしおのものがあり感慨無量です。
 <祐伸>の発足当時、4名から始めた大学院の教育奨励金受給者は現在まで40名、社会科学分野への研究助成金受給者10余名を含むと50余名に達します。その内博士課程を修了し博士号取得者14名、弁護士2名が誕生しました。
 この15年間、在日コリアンというハンデイを背負いながら、50余名の受給者が、博士、弁護士、専門家として、立派に成長し各分野で活躍をしている現実に、私は大きな感動を覚えざるを得ません。
 彼らの素晴らしい活躍は、本振興会の誇るべき成果であり、我々の貴重な財産であります。
 <祐伸>の成果は、在日社会は言うまでもなく、日本社会からも評価を受けています。
 昨年2月、本振興会の申相祐前理事長が東久邇宮文化褒賞―日本を代表する三大宮賞の一つ―を授与されたことは<祐伸科学教育振興会>の活動が評価されたものと思います。
 私はこの15年間、厳しい経済不況にもかかわらず、強い信念と勇気をもって初心を貫き<祐伸>の発展に尽力された申相祐前理事長をはじめ役員の皆様方に心から敬意を表します。
 また、<祐伸>発足以来多くの有志、友人の暖かい支援と激励に、心から感謝いたします。
 
 本年、本振興会15周年を迎える記念すべき年に、私が新理事長に選出されました。
 私は、理事長に選ばれたことを大変光栄に思うと同時に、責任の重大さを痛感しております。
 創設15周年を迎えて、本振興会に対する同胞社会と日本の各界からの期待はより一層高まっております。
 私は、本振興会が地道な粘り強い闘いで培った立派な業績を継承し、役員の皆様方と力を合わせ<祐伸>を発展させるために、全力を注ぐ決意を新たにしています。
 私は、本振興会を創立した申相祐前理事長の同胞青年に未来を託す熱い思いと、同胞青年インテリ育成への強い信念を深く胸に刻み、振興会発展に尽力する所存です。
 私は今後、受給者相互間の交流をより深め、彼らのネットワーク作りの拠点、橋渡しになれるような支援を積極的にしていく所存です。
本振興会設立15周年を記念して、来る11月に大阪で、博士取得者、弁護士を含む祐伸受給者の集いを予定しています。私はこの集いが、受給者相互の交流と絆を強め、本振興会発展の大きな契機となることを願っています。
 <祐伸>とは助けを広げることを意味しますが、私は<祐伸科学教育振興会>がこの名称のように、多くの有志、友人の支援の輪が幅広く、広範囲に広がることを切に願ってやみません。
 私は、本振興会設立以来、長期間、会員及び特別会員として、広告や賛助金で支援し、激励してくださった皆様方に深く感謝すると共に、今後とも相変わらぬご支援、ご協力をお願い申し上げます。

2013年 9月

 

挨 拶

NPO法人 祐伸科学教育振興会

会長 申相祐

 10年一昔前と言うが、月日の経つのは早いもので本年は、祐伸科学教育振興会創立15周年と言う記念すべき年であります。
 本振興会の設立に共鳴し、物心両面から惜しみない支援と協力をしていただいた皆様方と多くの有志の方のお陰で様々な困難を乗り越えて15周年の記念すべき節目を迎えた事は大変喜ばしく、感無量な物があります。
 日本社会の中で、在日同胞社会をとりまく、きびしい状況はとくに、在日同胞の未来をになう若者達に深刻な影響を与えました。同胞の大多数の若者達は、強い向学心を抱きながらも大学進学をあきらめ、就職せざるをえず、また大学を出て、大学院に進み専門家としての知識と資格を取得したくても断念せざるを得ない深刻な状況にありました。
 私の友人や一部の有志たちは、これらの状況を結う憂慮して、その対策について論議を重ねてきましたが、具体策になると結論はでず、状況は深刻なのに歳月はいたずらに過ぎるのみでした。
 こうした状況の中で、15年前の秋に入ったある日、大阪を訪ねて来た玄副理事長と私の自宅で夜を徹して真剣に語り合い、≪長期間かけ論議をして来たが、今大事なのは結論を出し実行する事である。一人では多くの事は出来ないが、しかし一人でも動かねばなにも変わらない。自分に出来る事から始めよう≫と決心したのです。
 私がこの決心をするには、自分の事業を新たに起こす以上に悩み、苦しみました。1回支給して終わる一個人の奉仕、慈善事業とは異なり、長く継続させなければならない社会的事業だからです。
 私が肝に銘じた事は、いくらビジョンが素晴らしく、計画は立派であっても、線香花火のように、一過性であってはならない。持続こそが力である。また、その為には、奨学事業を一部資産家の力のみに頼るのではなく、数多くの支援者の力を結集する<草の根>運動を展開し、NPO法人として発展させる事をモットーにしたのです。
 本振興会設立以来、15年の間さまざまな困難にぶっつかったが、苦労よりも,むしろ支援者や受給者から激励され勇気をもらった忘れられない思い出が蘇って来ます。
 6年前80才を迎えた金同胞は<在日青年学生に希望を与える祐伸振興会の活動に感動した。私が生きている間は支援する>と他界される直前まで毎月送金してくださった。
 幼稚園から大学まで民族教育を受け、朝鮮大学校出身で第一号の弁護士となった金君の涙ぐましい努力と不屈の闘いに大いに感動し、新たなパワーを得ました。
 また、大学を出たあと、12年間小学校の教員をしながら、研究を続け見事薬学博士号を取得し、受給者の中で女性博士第1号となったイムさんの血のにじむ努力はどんなに多くの人に感動を与えたか知りません。
 私は、祐伸受給者のこのような感動的な出来事を想い出すたびに、心から本当に<祐伸科学教育振興会>を設立して良かったと痛感しています。
 私は、既に古希を迎え、70才も後半に入りますが、本振興会の社会的責任は重く、これからも発展させねばならないと思っています。
 今年6月に開かれた社員総会で、本振興会の代を継いで発展させるため、理事長、理事を新たに選出し、本振興会の体制整備を行いました。もちろん私も、本振興会の会長として祐伸振興会の発展にがんばって行きます。
 本振興会を発展させる原動力は、なによりも祐伸奨励金を受給して、社会に進出して活躍している人々であると思います。受給者の皆さんが奨励金を受給し学んだ原点を忘れる事なく、後輩のために支援していく事が大切であります。
 創立15周年を記念して、来る11月に催される祐伸受給者の集いが、本振興会発展の一つの契機になる事を願ってやみません。
 祐伸科学教育振興会発足以来、一貫して物心両面から変わらぬ支援と激励をして下さった皆様方に深く感謝するとともに今後とも相変わらぬご支援、ご協力をお願いいたします。

2013年 9月

 私ごとですがこの度、新宿梁山泊の「百年~風の仲間たち」(趙博作、金守珍演出 9月27,28日 大阪城公園太陽の広場、特設テント)にアジェの役で出演することになりました。この年でと周りの人は言うが、在日100年のハン(恨)、世の不条理、それをエネルギーに変えたい、つらかった体験を希望、楽観、未来に繋げたいと持ってきた私の生き方に大きく共感し出演にふみきったしだいです。

「科学と未来」第14号に掲載

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