李成奇

近況報告

李 成奇 工学博士

 この度は「祐伸科学教育振興会」の設立20周年を心よりお祝い申し上げます。
 当時、給付頂いた奨学金でパソコンを購入し博士論文を執筆しました。大学の研究室にはパソコンが数台しかなく院生みんなでシェアしていたので、自分専用のパソコンを手にする事で博士論文の執筆が桁違いで加速しました。今でもそのスピード感を鮮明に覚えています。
 現在は、株式会社コメット(NIMS発の認定ベンチャー:茨城県つくば市)にて、コンビナトリアル薄膜成膜技術を用いた新機能性材料開発を行っています。この技術は、1つの試料基板上に全ての組成の組み合わせを持つコンビナトリアル・ライブラリーを作製することによって、機能性材料の開発期間を著しく短縮し、開発のHigh Troughput化をもたらします。人工知能技術などを材料分野に応用する「マテリアルズ・インフォマティクス」が新材料の研究開発を加速している中で、この大きなトレンドの波に乗るため、毎日薄膜の作製と評価を行い、充実した毎日を送っています。
 プライベートでは、家族は5人。3人の子供達(長女:高2、次女:中3、長男:小5)も大きくなり自由な時間を作ることができるようになったので、学校のアボジ会活動で汗を流し、趣味として男声コーラスグループに所属して活動しています。
 末筆ながら「祐伸科学教育振興会」の益々の発展と皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。

プロフィール

1999年 東海大学大学院工学研究科博士課程後期 修了 : 博士(工学)
居住地は、東京都足立区。

「科学と未来」第19号に掲載

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